最近は様々なデザインが販売されているシャトルシェフ。我が家のシャトルシェフは15年ものですが、まだまだ現役で使うことができています。
シャトルシェフとは
シャトルシェフとは魔法瓶(保温瓶)のパイオニアであるサーモスが開発した保温調理鍋です。
「保温調理鍋」とは、鍋が内釜と外釜に分かれており、魔法瓶の原理で、温めた鍋の余熱を使って具材を調理する鍋のことです。
おしゃれなビジネスマンが「サーモス」とロゴの入った水筒やスープジャー、マグカップなどをオフィスに持ち込んでいるのを見かけることもよくあると思います。
サーモスの保温調理器の特徴は保温釜に真空断熱層があり、熱が奪われにくく、余熱でしっかり火が通ることです。
シャトルシェフの使い方
シャトルシェフはこのように内釜と外釜に分かれています。調理したい具材を内釜に入れ、火にかけて沸騰させます。
ある程度沸騰したら、内釜をコンロからはずし、内釜を外釜にセットします。
そしてフタをして余熱で煮込みます。
実際の料理作りの工程
今回はシャトルシェフでミネストローネを作る作業をお見せしたいと思います。鍋でミネストローネを煮立たせます。
煮立たせた内釜を外釜にセットします。
フタをして、鍋自体の温度で煮込んでいきます。時間はお好みで加減してください。私は数時間放置して、野菜がとろとろになった頃に取り出します。
そして、外蓋をあけたら料理ができあがっています。冷めたら冷蔵庫で保存しましょう。
シャトルシェフのメリット
圧力鍋のように危険でない
煮込み料理を短時間で済ませる調理器具として圧力鍋がありますが、実は圧力鍋は死亡事故が起きているほど危険な鍋です。鍋に圧力をかけて火にかけるという行為は「爆発」を誘発しやすい行為なのです。
爆発の理由は「圧力鍋のフタを完全に密閉できていなかった。」「禁止食材を入れて調理してしまった。」「ノズルが汚れたまま調理してしまった。」などです。美味しい煮込み料理が短時間でできる圧力鍋は一見便利に見えますが、扱いが複雑すぎて危険な鍋だと言えます。うっかりしやすい発達障害者や高齢者には危険で不向きです。
実は私自身も発達障碍者でうっかり屋さんなので、圧力鍋は爆発させてしまうのが怖くて買うことができませんでした。その代わりに買ったのがシャトルシェフですが、余熱調理でチャーシューなどもホロホロに煮ることができ、とても満足しています。
何よりも火を消して調理するので、発達障碍者や老人の「火の扱い」の危険がないのが大きなメリットです。
ガス代・電気代の節約になる
今流行りの鶏ハムを作ったり、煮豚を作ったりする時も余熱で加熱するので、ある意味低温調理と同じ効果があり、肉がホロホロになります。一般的なコンロ調理では、肉がホロホロになるほど具材を煮るとなると、それだけのガス代や電気代がかかってしまいます。ですが、シャトルシェフですと具材自体の余熱で保温調理するので、火をつけっぱなしにする必要がありません。ホットクックも手放しで調理できるのが売りですが、調理中に電気代がかかってしまいます。シャトルシェフも手放しで調理ができるにもかかわらず、余熱調理なので調理中に光熱費がかからず非常にお得です。
吹きこぼれない
内釜を十分に加熱したら、内釜をコンロからはずして外釜に移すのでコンロを使わず具材を調理できます。煮込みは具材の余熱で行うので、吹きこぼれでコンロが汚れるということがありません。
煮込みで焦げ付かない
余熱で具材を煮込むので、煮込んでいる間に焦げ付かないように混ぜ続ける必要がありません。また、火にかけているわけではないので、うっかりして長時間鍋から目を離しても、焦げたりしないので、とても安全です。
煮崩れが少ない
「コトコト煮る」という言葉がありますが、シャトルシェフは火にかけて調理するわけではないので、この「コトコト」がありません。加熱中に具材が鍋の中で動かないので、煮崩れが少ないのがメリットの一つです。
ただし、馬鈴薯(じゃがいも)での肉じゃがづくりなど、煮崩れしやすい具材を使った場合は、長時間加熱すると煮崩れしてしまうので要注意です。
離乳食や介護食作りに便利
手放しでホロホロに溶けるような煮込み料理が作れるので、歯の生えていない乳児や、噛むことの難しくなった老人のための「柔らかい食事」を作るのに、とても便利です。
シャトルシェフのデメリット・欠点
水分の少ない料理には不向き
カレーや豚汁、ミネストローネなどの水分の多い料理は、食材自体の熱が鍋全体にいきわたりやすいので加熱が上手くいきやすいのですが、水分の少ない料理をしようとすると熱源が足りず、上手くいかないことも。
肉じゃがを作る時などは、つゆを少し多めにして煮ると上手くいきます。
沸騰させないので水分を飛ばせない
フタをして密閉した状態で具材を調理するので、水分が蒸発して鍋から出て行ってくれるということがありません。ですから、数十分火にかけて水分を飛ばして、味を濃くしていくレシピの料理には不向きです。
水分が蒸発しないのでレシピより少なめの水分で
一般的な料理レシピは調理中に料理の水分が蒸発することを計算に入れて作られています。ですが、シャトルシェフは密閉容器の中で具材自身の熱で調理をするので、水分が蒸発するということがありません。
ですから、水分が蒸発しないことを計算にいれて、既存のレシピより少し水分を少なめにして調理することをおすすめします。
例えば、カレールーの箱に700mlの水を入れると書いてあった場合、シャトルシェフでは600mlに減らす必要があります。でないと、水分が蒸発しないのでシャバシャバのカレーができてしまいます。
ずっと保温しても良いと勘違いする人続出
シャトルシェフは「保温調理鍋」で、「保温鍋」ではありません。具材の熱を保温して調理をする鍋であって、食材を保温し続ける鍋ではありません。
ですが、「保温鍋だから、料理をずっとあったかいまま保てるのねー。」と、炊飯器の保温機能のように勘違いして、料理を腐らせる場合も結構あるようです。
たとえ保温調理鍋であっても、高熱なのは最初の数時間だけなので、長い間ほうっておいてしまうと、温度が下がってしまい、雑菌の繁殖しやすい温度になってしまいます。
具材を入れて火にかけて、数時間経過し、温度が下がってきたようなら、もう一度火にかけなおすことをおすすめします。また、調理済みの料理については、充分に冷ましてから冷蔵庫で保管してください。
シャトルシェフは「保温で調理を行う鍋」であって、「食材を保温するための鍋」ではないことを肝にめいじておきましょう。
まとめ
ネットでは自動調理器の「ホットクック」が人気のようですが、我が家では15年間シャトルシェフを愛用しています。ホットクックは電気調理器なので調理時間中、待機時間中すべての時間で電気代がかかってしまいます。ですが、シャトルシェフは加熱したらすぐに真空保温鍋に移してしまうので、とても節約になります。
我が家では、このような小さな光熱水費の節約で、貯蓄を増やしていったのです。
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