私は長年自家焙煎珈琲店に勤めていたので、珈琲に対するこだわりは強いほうです。ですが、自家焙煎珈琲店の珈琲はなかなかのお値段なので、とても頻繁に買えるお値段ではありません。ですからある時期10万円ほどする自家焙煎気を買って自宅で焙煎していたほどには珈琲好きです。
ですが、自宅でお手頃価格で焙煎しようと生豆をネットなどで購入しても、同じ種類の豆を大量に購入しなければ、あまり割安にはなりませんでした。割安を目指した結果は同じ豆をずっと飲み続けることになり、なかなか色んな味の珈琲を楽しめないということでした。ですから、たまには近所の自家焙煎珈琲店で珈琲豆を買ったりしています。そんな私が、たまに行くお店がこちらの常盤珈琲焙煎所です。
常盤珈琲焙煎所とは?
今回は浦和パルコの近くにある「常盤珈琲焙煎所【浦和店】」に行ってきました。一見、個人商店のようなたたずまいですが、浦和店とあるように5店舗ほど展開しているそこそこの規模の珈琲店です。大宮店が本店で埼玉県を中心に店舗展開しています。ちなみに浦和店は「豆売り専門店」です。ドリンクはテイクアウト販売のみ行っています。
■左側の黒板のメニュー
- NEW COFFEE BLEND
- さくらブレンド
- 柔らかな酸の余韻と、軽くすっきりとした口当たり。一足早く春を感じる一杯にぜひ!!!
- 税込み ¥754/100グラム(¥2608/500グラム)
■右側の看板のメニュー
- MENU
- 本日のハンドドリップコーヒー ¥340(シングルオリジン)
- ホットコーヒー ¥240(常盤ブレンド)
- アイスコーヒー ¥240
- カフェラテ ¥290
- アイスカフェラテ ¥290
店内に入るとこんな感じです。
二つの意味での注文焙煎
珈琲豆の種類を数えてみると23種類ありました。みなさん何かお気づきになりませんか?
そう、並んでいるのは生豆(きまめ)で、焙煎後の茶色い豆じゃないんです。いくらあたりを見回しても、焙煎後の茶色い珈琲豆がないのです。
「え、焙煎後の豆ってどこにあるんですか?」
と聞くと、
「オーダーを受けてから焙煎するんです。」
とのこと。
マジか!?(ノ゚⊿゚)ノ
1・注文してから焙煎してくれる
ひとつめの「注文焙煎」の意味は、注文してから焙煎してくれるということです。一種類の珈琲豆の焙煎につき、8分程度かかるとのこと。焙煎度合いは深煎りから浅煎りまであり、豆の種類によって、常盤珈琲焙煎所(浦和店)指定の焙煎度合いで焙煎してくれるようです。
2・お客さんの好きな度合いに焙煎してくれる
ちなみに常盤珈琲焙煎所のホームページ兼オンラインストアを見にいったら、ネットストアのほうは、全ての豆において、お客さんが焙煎度合いを選べるようです。つまりは、お客さんの好みに合わせ、お客さんの注文した焙煎度合いで焙煎してくれる「オーダーメイドの焙煎」を実施している模様です。
焙煎が全自動?
「プレミアムショコラ」と「大地のブレンド」を頼んでみたのですが、店員さんが珈琲豆を焙煎機に入れるだけ…そして袋に詰めるだけ…少し前の「15歳のアスペルガーの焙煎士」の話は何だったんだろうと愕然としました。
確かに、AIとかが発達してくると「気温、湿度、豆の水分、豆の大きさ、質感」などの色々な要素を自動的に判断して計算して焙煎してくれる焙煎機ができる時代がくるのかも?とは思っていましたが、もうすでに、自動焙煎機はあるんじゃん!と思っちゃいまいた。上記のような色んな要素を加味して焙煎しているのかは分かりませんが、近未来感のある珈琲店です。
我が家にあった焙煎機もある程度自動なので、それの細かくて大きい版の焙煎機があってもおかしくないかとも思いました。
自家焙煎珈琲店の多様化
ぶっちゃけ、上記のように「お客さんが好みの豆で、好みの焙煎度合い」を注文し始めて、それを確実にできる焙煎機があるなら、「焙煎士」は要らなくない?と思っちゃいました。
いや、まあ、だからこそ逆に「15歳のアスペルガーの焙煎士」みたいに、一本5000円の食パンみたいなプレミアムな売り方が可能になってくるのかな?思ったりもしました。まあ、彼の場合は、通常の2倍くらいの価格ですから、そこまで言うのは大げさですね(笑)
パン屋に例えると、好みの生地を好みの焼き加減で焼いてくれるというようなことですから、パン好きの人にとっては、それが嬉しいのか、わずらわしいのかという話なんでしょうね。
自分で好きなように選んで「自分だけの味」を見つけたい人もいれば、誰かに「これが一番いいです。」ってすすめてもらうほうが安心の人もいるでしょう。ですから、この「注文焙煎」の仕組みが広く認知されるようになっても、「職人の技」「高級感」「希少価値」を求める人もいるだろうから、自家焙煎珈琲店も多様化していくのかもしれませんね。
そういった意味では、「チャンピオンシップで優勝した」とか、「焙煎士に特徴がある」みたいな物語のある珈琲が、高い価値を維持できる可能性は十分にありそうですね。個人的には普段使いで買いたいので100g500円前後が限界ですけどね…
珈琲豆の仕入れ
もしかしたら、企業秘密化かもしれないからこんなことを聞いてはいけないのかもしれないけど、久しぶりにちゃんとした自家焙煎珈琲店に入ったのでうれしくなって「農園と直接契約してるんですか?仕入れもあるんですか?」とか聞いちゃいました。すると店員さんがいい人で「仕入れもありますけど、直接契約もありますよ。」と教えてくれました。
「じゃあ、仕入れ状況によってラインナップは変わることもあるんですか?」と聞くと、「変わりますよ。」と教えてくれました。産出国だけでなく農園名も書いてあるので結構楽しいですよ。
レジの下には、今流行りのドリップパックや可愛いカップ類が並んでいます。
焙煎を待っている間に、ホットまたはアイスの珈琲をサービスで提供してくださいます。
店舗での珈琲豆の注文方法
注文の流れは以下の通りです。
注文→会計→珈琲を焙煎
で、この珈琲焙煎が一種類につき8分かかるので、何種類か頼んだ人は外で時間をつぶしてもいいかもしれません。目の前にパルコがあるので時間をつぶすには最適です。
ただ、この焙煎中に珈琲を一杯サービスしていただけるので、珈琲を飲んで出かけるか、出かけて戻ってから珈琲をいただくかになりますね。
それか、電話で予約をして取りに行くと待ち時間がなさそうです。あるいはネットストアで注文するかですね。
*常盤珈琲焙煎所【浦和店】の取り扱い豆一覧表
常盤珈琲焙煎所で取り扱っている豆のご紹介です。2018年2月22日更新のメニューで、ラインナップは変わります。
・焙煎度合いの予備知識
焙煎度合いには、大きく分けて8種類の焙煎度合いがあります。実際にはグラデーションなので厳密に8種類というわけではないのですが、色目の目安として8種類に分けられています。常盤珈琲焙煎所では、一番深い煎り加減を10とし、一番浅い煎り加減を4としています。
深煎り←10 9 8 7 6 5 4→浅煎り
という感じです。
■もっと、詳しく知りたい方はこちらのサイトでご覧ください。
ブレンド
何種類かの豆をブレンド(混ぜた)珈琲豆のことを、一般的にブレンドコーヒーと呼びます。
- さくらブレンド6
- 常盤ブレンド7
- 浦和ブレンド8
- 氷川の杜ブレンド6
- 大地のブレンド9
- アイスブレンド10
・シングルオリジン
原産国から仕入れた単品・1種類の珈琲豆のことです。収穫された地域・農園・品種・ブランド名などが記載されます。
- エチオピア:グジ ウォッシュド4
- ニカラグア:ブエノス アイレス農園5
- コロンビア:ラ・レフォマル農園 ピンクブルボン5
- エルサルバドル:サンタ・リタ農園 ナチュラル6
- グァテマラ:イシュバン6
- コロンビアラ・エスペランサ農園6
- コスタリカ:モンタナス ラデラ農園7
- エチオピア:グジ アンウォッシュド4
- ルワンダ:チョコ ウォッシングステーション6
- メキシコ:JASオーガニックデカフェ6
- ケニア:カイグリ コーヒーファクトリー6
- コスタリカ:グラニートス ネリ農園6
- グァテマラ:ウナプ農園7
- インドネシア:マンデリン アルールバダ8
- ブラジル:サントアントニオ プレミアムショコラ8
- コロンビア:エスメラルダ・ゲイシャ4
- パナマ:エスメラルダ農園・ゲイシャ4
- グァテマラ:アロテペケ農園6
- ホンジュラス:NW#17ロス ピノス農園5
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