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50代、精神疾患持ちのシニア主婦ブログ。

同じもの、決まったものしか食べられない心理や病気・選択的摂食障害/オルトレキシア

 

決まった食べ物しか食べられない旦那

 世の中には毎日同じものを食べると飽きるという人も多いので、献立を考える人は大変な思いをしていると思います。

 ですが、この世の中には毎日同じものしか食べられない人が存在するのはご存じでしょうか?それは発達障害や摂食障害からくる特徴であり、本人のわがままといったようなことではありません。

 実は私の夫も、決まったものしか食べられないタイプ。ですから、料理を作る際には毎回決まった食材を買ってきて、キッチンスケールで分量を量り、同じ味、同じ見た目になるように料理を作っています。

 安い食材をスーパーで見つけたからといって、いつもと分量の違う料理を作ったり、いつもと違う総菜を買ったりしたら、手を付けようともしません。

 では、どのような人が同じものしか食べられない症状を持つのでしょうか?調べてみた結果、以下の3つの障害を持つ人達が同じものしかたべられないことが分かりました。

  • 発達障害の一種であるASD(旧名アスペルガー症候群)
  • 選択的摂食障害
  • オルトレキシア

発達障害・ASD(旧名アスペルガー症候群)

 発達障害の一種であるASDの人はこだわりが強いのが特徴ですが、一部の人は食に対しても強いこだわりを示します。

 この話は私がテレビで見た話なのですが、とあるお母さんが「幼い我が子が白いものしか食べられない」という件について取材を受けていました。

 その子はASDという発達障害を持つ子で、食に対しても強いこだわりを持ち、食べたくないものはどうしても口に入れない、無理に食べさせようとしても吐き出すなどの行為を行っていたそうです。

 お母さんは色々なものを我が子に食べさせてみては、何なら食べられるか実験しながら生活していました。そして、我が子は「色が白いものなら食べられる」と気づいたのだそうです。スパゲティを塩で炒めたもの、白ご飯、もやしといったようなものです。

 白いものだけを食べていたのでは栄養バランスが気にはなりますが、全く食べないで栄養失調にさせるよりは少しでも食べてくれるものを食べさせたいと、そのお母さんは頑張りました。

 幼稚園のお弁当にも、我が子が残さず食べてくれるであろうスパゲティの塩炒めをお弁当箱一面に詰めて持たせました。ですが、事情を知らないママ友達に「あのお弁当はないわー。」「子供のお弁当としては栄養バランスが悪い。」「手を抜きすぎ…」などと、注意を受けたそう。

 そして、あまりにつらいので、我が子が「発達障害」で「白い物しか食べられない」と、ママ友達にカミングアウトしたのだそうです。それで、周囲の理解を得て、お母さんの気持ちは楽になったそうです。ですが、子供は相変わらず白い物しか食べられないまま、そのテレビ番組の取材は終了してしまいました。

選択的摂食障害

「選択的摂食障害(Selective eating disorder、略称『SED』)とは、特定の食べ物以外に対して「食への嫌悪感」を感じてしまい、食べることのできない症状のことです。または口に入れたとしても、飲みこむことができず吐き出してしまう症状もある病気です。

  • 特定の食べ物に恐怖を感じ、触ることさえできない
  • 特定の食べ物の匂いを嗅ぐこともできない
  • 特定の食べ物を口に入れたり臭いを嗅いだりすると吐き気をもよおす

などの、食べ物に対する恐怖心がこの病気の特徴です。その他の症状は以下のようなものです。

  • 知人・友人と食事ができない
  • 同じものしか食べられないと知られたくないためトイレで食事をする
  • 栄養失調でいつも体力がない

 「選択的摂食障害」は、このように精神衛生上の問題だけでなく、社会生活面でも患者に暗い影を落とすのです。

 アメリカ精神医学会ではこの症状を「回避・制限性食物摂取障害」と名付けており、摂食障害の一種とカテゴライズしています。

 この病気になる原因は様々ですが、以下のような原因が考えられると言われています。

  • 職場や家庭などで悩みを抱えており心理的にまいっていた
  • 無理なダイエットや極度の痩せ願望
  • 子供時代に経験した食にまつわるトラウマ
  • DVやネグレクトなど家庭内に心理的問題がある・あった
  • 生まれ持った遺伝的要因
  • 感覚統合障害(味に対して極度に敏感、強い刺激を感じる)

 この病気の特徴は食べられるものが少ない、食べられないものが多いため、健康面・社会生活面で支障をきたしてしまうということです。

 イギリスのメディア「コスモポリタン」の記事によると

現在SEDの治療を受けているハンナ・リトルさんは以前、トースト、プレーンビスケット、フライドポテト、卵以外のものを食べることができなかった。

と記載されています。

 このような食生活では、健康を害してしまうのは目に見えていますが、本人はそれをやめられないのです。

 この記事の中では、ハンナさんはカウンセリングを通して摂食障害の治療を受けており、自分が摂食障害であることを自覚できるところまで進んだと締めくくられていました。

オルトレキシア

 「オルトレキシア」とは症候群の名前です。選択的摂食障害との違いは、「自分が健康的だと思える食事」以外を食べないということです。

 例えば「小麦はグルテンが入っているからダメ」「添加物・防腐剤が入っている食べ物は一切ダメ」、「キャベツは糖質が多いからダメ」といったような症状です。逆に、「玄米しか食べてはいけない。」というパターンもあるようです。

 そして、「オルトレキシア」の特徴は、本人が考える健康的な食事しか食べられない拒食症になっているということです。ここで重要なのは「本人が考える健康的な食事」という点です。上記の通り、「玄米しか食べてはいけない。」という食生活としていたとしたら、健康的なはずはありません。ですが、本人はそれが健康的だと思い込んでいるので、本当に玄米しか食べられなくなってしまうのです。ですから、「オルトレキシア」患者が「健康的と考える食事」は医学的に推奨されている健康的な食事とはかけ離れていることも少なくないようです。

 医学的・栄養学的に正しい食生活にこだわっている健康な人のことを「オルトレキシア」とは呼びません。心身に悪い症状が起きているから「オルトレキシア」という病名がついてしまうのです。ではその悪い症状とはどんな症状なのでしょうか?

  • 間違った健康知識からくる食物選択で栄養バランスの偏りが出る
  • 栄養バランスが偏り低体重になってしまう
  • 気持ち悪くて外食ができない
  • 食べられないものが多いので他人と一緒に食事に出かけられない

など、健康面から社会生活面まで幅広く悪影響が出てくるのです。強迫的に「健康」に固執するこの症状は精神医学でいう「強迫神経症」の状態です。

 この病気は、最初は心理的なレベル、つまり考え方のレベルで患う病気ですが、あまりにもそういった心理状態が続くと、今度は脳にまで影響を与えてしまうそうです。

 ある精神科医の記事では、「この心理状態が続くと、神経伝達物質のセロトニンが機能障害を起こしてしまう可能性がある。」と指摘しています。

まとめ

 同じもの、決まったものしか食べられない症状でも、病名や障害名によって治るか治らないかが決まるようです。また、心理的な問題から、脳の問題に症状が進んでしまった場合は投薬治療も必要となってくるでしょう。

 先天的にこだわりが強い発達障害の場合は、遺伝子的な問題なので完治は難しいと考えられます。

 ただ、こういった知識を得ることで自分が同種の摂食障害ではないかと自覚できたり、自分の同じものしか食べない人への偏見を減らすことができると思います。

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