ADHDの症状とは
ADHDは、昔は「注意欠陥障害」と呼ばれており、大きな特徴は以下の3つです。
- 注意力・集中力の欠如
- 多動性(じっとしていられない)
- 衝動性
これらの特徴のうち、1つの症状が強く出るタイプ、全ての症状が強く出るタイプなど、色々な症状の出方があります。また、症状も軽度から重度まであります。
私もこのADHDで、注意力・集中力の欠如の強いタイプです。また、衝動性も割と出やすいタイプです。
ADHDとは、どのくらい不注意なのかというと、財布を無くしたことは10回以上。携帯電話も5回は失くしています。家の鍵に至っては、大家さんから預かった3本の鍵を全て失くして、家に入れなくなってしまったくらい不注意なのです。10万円の給料の入った財布を落としたこともあります。
もっとひどい話としては、自転車でスーパーに行き、自転車で行ったことを忘れて歩いて帰り、次の日出勤する時に自転車がないと大騒ぎ。スーパーに置き忘れてきたことを思い出し、取りに行くなんてこともしばしばでした。
最悪の場合、自転車をどこに置き忘れたのか覚えていない時もあって、そうなってしまうと、自転車の紛失です。自転車をなくしてしまうなんて、普通の人ではありえませんよね。
精神論ではなく物理的環境を整える
長年ADHDでいると、「気を付けられない自分を責める。」ということに、疲れてしまっていました。ですが、ある時期から物理的な解決策を考えて、ミスをしにくい環境、ミスをしても困らない環境を作ることのほうが、合理的で精神衛生上良いと気づきました。
鍵を無くす対策については、以前は玄関に吊り下げて無くしていないか確認するという方法をとっていました。それでも、うっかりミスで鍵を無くしてしまい、冷凍庫から出てきたということもありました。それくらいADHDとは注意力が散漫なのです。
バッグは一つしか使用しない
注意力に問題のない方は、おしゃれのために服装に合わせてバッグを持ち替えたりしていますよね。ですが、ADHDですと、バッグを持ち替えると中に入っている物の移し替えで、入れ忘れが多発してしまいます。
ですから、私はななめがけのバッグ一つしか持っておらず、そのバッグしか使っていません。ここで重要なのがななめがけという点です。
上記の通り、自転車ですらどこかに置き忘れてしまうADHD。当然、バッグそのものをどこかに置き忘れてしまう可能性もあります。ですから、長年ADHDで不便をしてきた私は、バッグを無くさないためにはバッグを体から離さないことが重要だと学習したのです。
バッグに鍵をつなげてしまう
使うバッグを一つだけにするという工夫をしてからは、そのバッグに鍵をくっつけてしまうという発想に転換しました。
鍵を使う時というのは外出する時。外出する時にはバッグを持って出る。ということは、バッグに鍵をつないでしまえばいいというのが発想の始まりでした。
鍵を100均のアクセサリー用のチェーンにつなぎ、バッグに取り付けてしまったのです。
ちなみに、その下のポーチにはが入っています。Suica(交通系マネー)も落として無くしてしまったことがあるので、100均の伸びるゴムのぐるぐるストラップにくっつけてバッグにつないでしまいました。
問題はバッグ側にチェーンやストラップを引っ掛けられる金具があるかどうかということ。以前はバッグを選ぶ際、肩ひもに「チェーンを引っ掛けられる大き目の金具」が付いているかどうかで選んでいました。バッグ自体のデザインなど二の次でした。
ですが、100均でこのタイプの大きいキーホルダーを見つけてからは、どんなバッグにでも鍵をくっつけられるようになりました。
このように、チェーンとストラップを通して
バッグの紐に通してしまいます。
そうすれば、バッグ、鍵、スイカは一体となります。そして、その一体となったバッグを体から離さないように肩からななめがけにしておけば、無くし物がずいぶん減ります。この工夫をしてから、一回も鍵を無くしたことはありません。
Suicaをポーチに入れているのにも理由が
Suica(交通系マネー)は以前はこのような定期入れ(パスケース)に入れて、バッグにつないでいました。ですが、こういった挟む?差し込む?タイプの定期入れは何かの拍子に中のカードが滑り落ちてなくなってしまいます。
実際に、この挟むタイプに入れていたSuicaが、ある時滑り落ちてなくなっていたことがありました。
それ以来、このようなファスナー付きで、どこからも落ちないポーチに入れてバッグにつなぐことにしました。
まとめ
何かと持ち物を無くしてしまう、持ち忘れてしまうADHD。「気を付ける」などという精神論では解決しないのが現実です。生まれつきADHDの私は、長い間「私は人と違う」と悩んできました。ですが、このように物理的に問題が起きない環境づくりをすれば、悩みも少しは軽減されます。
たしかに、バッグを持ち替えるおしゃれはあきらめなければいけなくなりましたが、「何かを得るためには何かを犠牲にする」というのは世の常です。
うっかりミスで自分を責めてしまいがちなADHD。「ミスをしない」ではなく、「ミスを未然防止する環境作り」「ミスをしても困らない環境づくり」に努めることが、一番大切だと思います。
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