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50代、精神疾患持ちのシニア主婦ブログ。

年寄りの「最近」と若者の「最近」は時間感覚が違うお話

 

減量の話をしたら心配された

 去年の8月からダイエットを始めて、11ヶ月で30キロ近く減量しました。そのことを、他人に話す時、「最近、糖尿病予備軍だと診断されて、30キロ減量したのよー。」などと話すと、若い人から「短期間でそんなに痩せて大丈夫ですか?」と心配の声をいただいたりしていました。

若者と高齢者の時間感覚の違い

 53歳の私の感覚では、ここ1~2年内に起こったことは「最近」と感じるのですが、若い人にとっては「最近」という言葉は、ここ数週間、長くてもここ数カ月を意味するようなのです。ですから、若い人たちは「最近、30キロ痩せた。」という言葉に、私がここ数カ月で急激に減量したのだと勘違いして、心配してくれていたのです。

  • 老年の「最近」は、直近数年
  • 若者の「最近」は、直近数ヶ月

 この感覚の差に配慮せず、私が軽々しく「最近」という言葉を使ったために、若い人達に心配をかけてしまったので、「11ヶ月かけて痩せたから、急激なダイエットじゃなかったんだよ。」と説明して事なきを得ました。

人間は自己中心的になりがち

 私が若い頃には、年長者のほうが若者に配慮して、若者に分かりやすい言葉を使い、説明をしてくれていたと、今となってはつくづく感じます。私が若い頃には、インテリジェントな大人が周囲に沢山いて、本当に守られ、育てられて、生きてこられた幸せな環境だったと思います。

 そのことを思い出すたびに、今回の私の「最近」という言葉の使い方は、ジェネレーションギャップに配慮の足りない、いたらない説明だったと、大いに反省しています。

 人間は、他者との摩擦や誤解の中で、いかに自分が自己中心的な考えを持ち、自己中心的な表現をしているかを思い知らされます。何歳になっても、自分と他者は別人格で、自分とは違う考えや感覚を持っており、自分とは違った自己表現をするのだという感覚を忘れてはいけないと感じました。

自分と他者は別人格という意識

 そういった、摩擦や誤解が起こった際には、経験の多いほう、つまり年長者のほうが配慮し、相手がいくら興奮していても、喧嘩や頭ごなしに押さえつけるのではなく、からまった糸をほどくように我慢強く、粘り強く穏やかに説得・説明していく必要があると感じました。私自身が若い頃に、大学や会社の年長者から厳しいながらも優しい指導を受けた経験からもそう思います。

 歳をとったら、脳が委縮して頑固になりやすいと言われています。自分の考えこそが正しいと、自分の考えを相手に押し付けてしまいがちになるのが老年期というものです。

 ですが、私自身は可能な限り、相手は別人格であり、個そのものが持つ主義主張があるのだということを念頭に置いて、自分の考えを押し付けず、相手の立場や主義主張を尊重するように配慮したいと考えています。

個々人の考え方の好み

 人はみな「個」であり、別人格ですから、考え方にも好みやクセのようなものがあります。例えば、ポジティブな言葉や行動が好きな人、ネガティブな言葉や行動が好きな人、怒りが行動の原動力になる人、悲観で自分の身を守ろうとする人、楽観で前へ前へと進もうとする人、本当に考え方や行動のクセ、好みは人によって様々です。

 ですが、これらの考え方の好みやクセが、また摩擦を起こしたりもします。例えば、ネガティブシンキングが好きな人に、ポジティブシンキングが好きな人が「そんな、ネガティブなこと言ってないで、もっとポジティブに考えなよ!」と励ましたとします。ですが、それはポジティブが好きな人にとっては親切かもしれませんが、ネガティブシンキングで自分の心を守っている人にとっては、おせっかいで、自分の鎧をはぎとろうとする迷惑な行為だったりするのです。

 このように、人の考え方や行動パターン、好みが様々である以上、自分の考えを押し付けることがいかに不毛であるかということを、長年生きてきて痛感してきました。「見ざる、言わざる、聞かざる」という猿が日光東照宮にいますが、歳をとってくると、その意味も分かってきました。

 相手にとっての優しさとは「そっとしておく。」ことだということです。そして、相手が相談や、助けを求めてきた時にはしっかり受け止めてあげること。そこまでは余計な口出しはしないということが、本当の優しさなのではないかと最近は感じるようになりました。

まとめ

 時間感覚の違いの話から、少し話が脱線してしまいましたが、老年になってくると、脳の萎縮とともに考えの柔軟性もなくなってくるように感じます。そのような、老人を身近でもよく見かけます。「老い」にはかなわないので、私も脳の萎縮で無意識にスーパーなどでブチ切れる、クレーマー老人にいつかはなってしまうのかもしれません。

 物理的な脳の萎縮はいかんともしがたいですが、せめて、自分が意識できる範囲では、柔軟に多面的に物事や人を見ることができ、それをまた、柔軟に多面的に表現できる状態を保てるよう意識したいと思った出来事でした。

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