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50代、精神疾患持ちのシニア主婦ブログ。

「2番目の妻になってください」と言われたお話・イスラム教徒との結婚

 

日本の婚姻事情

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 さて、前回の記事での私の見解がニュートラルすぎて受け入れ難いと感じた方たちもいたように感じられます。

 日本では、たまたま現在は一夫一婦制度が主流ですから、それを妄信している方たちにとっては斬新すぎたのも分かる気がします。ですが同じ日本でも、平安時代には通い婚だったわけですし、江戸時代にはフリーSEXだったとか、一部の地域では一妻多夫制度が取り入れられていたという説もありますから、日本でも一夫一婦制度が制度化されたのは近代の話にすぎないというのが現実です。

 そう考えると、ダイバーシティの現代、婚姻制度がどう変わっていくかなんて、誰にも分からないと考えるのは正常な判断だと感じています。

世界の婚姻事情

 世界でも、先進国では一夫一婦制度をしいている国が多いように見受けられますが、現在でもイスラム教やモルモン教では一夫多妻制を実施しています。また、インド、中国、アフリカなどの部族単位で見た時には一妻多夫制を実施している地域もあるようです。また、「乱婚」といって、男女とも複数の相手と肉体関係を持ち、子孫を増やしていく地域もあるそうです。

 これらの制度は、どれも子孫繁栄、労働力の確保という観点から、その地域の風土や宗教観に合うように制度設計されており、どれも、その地域の中では一番合理性が高いから採択された制度だと言えます。

 荒れ果てた土地をトラクターも使わず、クワで耕さなければご飯を食べられない部族と、ヘリコプターで農薬をまいて大量生産で安価に農作物を作れる国から食料を輸入できる日本の婚姻制度を比べて、どちらが良い悪いなどと、誰が言えるでしょうか?

 世界中の全ての制度は、その地域のその時代の世情によって、大きく改革される、それが世の常です。いわゆる「諸行無常」です。

イスラム教徒のボーイフレンド

 私には、恋愛や婚姻に関して特にこうあるべきという固定観念はありません。それは上記のように、日本の中でも「婚姻制度」は変遷しているし、世界では様々な婚姻の形があると知っているからということもあります。

 ですが、一番大きな要因は、20代前半の頃にイスラム教徒の恋人に「2番目の妻になってください。」と言われたことあるからです。

 私がオーストラリアに住んでいた時、あるボーイフレンドがイスラム教徒の方で、当時、一番懇意にしていて、一番親切にしてもらっていた人でした。モテる人でしたから、「私はたぶん、彼のたくさんいるガールフレンドの中の一人なんだろ~な~。」くらいにしか思っていませんでした。どちらにしても、どちらかが母国に帰るときに切れる縁だろうという程度にしか思っていませんでした。

 ですが、ある時、彼が、

「ちよ、ボクの二番めの妻になってくれないか?母国に君を連れていって、最初の妻に『この人が二番めの妻だよ。』と紹介する。だけど、僕と結婚するには君はイスラム教徒にならないといけないよ。」

と、言い出したのです。

 いろいろな国の人と接したことのある方ならご存じだと思いますが、後進国の人は先進国の人より、直情的で論理的に物事を考えない傾向にあります。低所得者層ならなおさら、その傾向が強い人が多いのも特徴です。

 彼も、ご多分に漏れず直情的なタイプで、その時は私と結婚したいと思ったようです。私は、彼のバックグラウンドを何も知りませんでしたし、イスラム教徒が一夫多妻なのは知っていたけれども、まさが自分が「多妻」側になることを要請されるとは思ってなかったので、一瞬、ひるみましたね(笑)

 ですが、私ももう20歳も半ばになりかけていた頃でしたから、「あー」みたいな感じでスルーした記憶があります。彼も、私のあんまりにも軽薄な返事に拍子抜けしたのでしょうね。それ以来、結婚がどうのとは言わなくなりました。

 私は彼の気楽で陽気なところがとても好きでした。ですが、彼は後進国の低所得者層特有の軽薄さも持ち合わせていました。明らかに他の女性たちの影も見えていましたし、何よりも一緒にいる時に文化の違いを感じることが多かったので、結婚など考えてもいませんでした。それに私は10代の頃から「独身主義」を主張していたくらい、結婚を嫌っていたので、1番目であろうと2番目であろうと結婚はイヤだったのです。「恋愛の楽しくておいしいところだけいただければ、満腹です。」というタイプだったのです。

 ですが、やはり「2番目の妻」という言葉には新鮮さを感じた記憶があります。ああ、一夫一婦制度が全てじゃないんだ…という感覚はここで身に着いたのです。

デヴィ夫人が驚いたこと

 テレビなどで活躍されているデヴィ夫人が、スカルノ大統領の第三夫人であることは有名な話です。ですが、結婚当初デヴィ夫人は自分が3番目の妻になるということを聞かされていなかったのだそうです。

 そして、スカルノ大統領に嫁ぐと、すでにデヴィ夫人用の邸宅が用意されたと聞き、車で自分の邸宅に向かうと、その近くにデヴィ夫人の邸宅と全く同じ形をした、第一夫人の邸宅が建っており驚いたという話を聞いたことがあります。

 この話を聞いた時に、私はものすごく納得しました。なぜなら私自身が「2番目の妻になってください。」と言われた時に、そのボーイフレンドの男友達にそのことを相談したことがあるからです。

 私が、ボーイフレンドの男友達に「彼に、2番目の妻になってくださいって言われたんだけど、どう思う?」と聞くと、その男友達はこう答えました。

 「確かにイスラム教徒は4人まで妻が持てる。だけど、男が一旦妻を迎えたら、どの妻も平等に愛さなければいけない。どの妻にも同じだけの時間を与え、同じだけのお金を与え、同じだけの家を与え、同じだけの回数の肉体関係を与えなければならない。彼に、それができると思う?」という返事が返ってきたのです。

 私は、特に「こういう答えが返ってくるだろうな…」という想像はしていませんでしたが、あまりにも思いもつかなかった返事が返ってきたので、しっくりこなかったの覚えています。

 上記のデヴィ夫人の話に戻すと、スカルノ大統領はイスラム教に非常に誠実な方で、3番目の妻と1番目の妻を平等に愛するために、3人の妻に全く同じ造形の邸宅を与えたのだと、自分の体験からすぐに分かったのです。

まとめ

 イスラム教徒は一夫多妻制であるという事実を知っているということと、実際に「2番目の妻になってください。」と言われてみるのでは、全く違う感覚なのだということを私は体感しました。

 「一夫一婦制度こそが正義」という流れは、平成・令和の話で、昭和には「2号さん」「お妾さん」などといった、実質一夫多妻状態の人達もたくさんいましたし、認知されていました。

 多様性が重視される現在では、複数の人を愛する「ポリアモニー」という概念も生まれてきていますが、その話を始めると長くなるのでまた別の回で書きたいと思います。

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