- カフェ・バッハとは
- バッハグループという互助システム
- 修行を申し込む人達が続出
- 東京珈琲四天王のひとつ
- カフェ・バッハの外観
- カフェ・バッハの店内
- カフェ・バッハの珈琲
- カフェ・バッハの食事
- カフェ・バッハのメニュー
- まとめ
カフェ・バッハとは
実は30年ほど前、私は地方都市のバッハグループの珈琲店で勤務しており、カフェ・バッハのオーナー田口護先生に何度かお会いしてお話をしたことがあります。
30年前はまだ自家焙煎珈琲店は珍しい時代でした。自家焙煎珈琲店自体は存在していたものの、珈琲焙煎技術は職人技で、修行を積んだ職人にしか分からないものだとされていました。
ですが、カフェ・バッハの田口護先生は自家焙煎珈琲普及のため、それまで職人技とされていた、珈琲焙煎や珈琲抽出技術の公開に踏み切りました。品質の悪い豆(欠点豆)を人手で一粒一粒丁寧に取り除く「ハンドピック」という概念を珈琲業界に普及させたのも田口先生です。
カフェバッハの田口護先生が珈琲業界のオーソリティと呼ばれるのは、この珈琲焙煎技術、珈琲抽出技術を隠さず公開した功績が大きいと言われています。
(カフェ・バッハのパンフレットの画像を撮影)
30年前は珈琲の第一人者と言えば田口護先生と言われており、当時はNHKで珈琲番組の講師もされており、珈琲に関する著書もたくさん出しておられます。2003年には「珈琲大全」で広く珈琲焙煎技術を公開しており、それまで職人技として隠されていた、珈琲焙煎技術を惜しむことなく詳しく紹介しました。
2000年前後に「日本スペシャリティーコーヒー協会」が有名になりはじめ、田口先生の権威は薄れていき、「日本スペシャリティーコーヒー協会」が認めた、「スペシャリティコーヒー」というブランドが権威を持つようになりました。
田口先生個人の権威は薄れたものの、田口先生は3代目「日本スペシャリティーコーヒー協会会長」も務め、珈琲業界の重鎮として名をはせていることは、現在も変わりありません。
バッハグループという互助システム
珈琲焙煎技術の公開で一時代を築いたカフェ・バッハ。30年前に、私が地方都市でバッハグループに務めていた頃には、フランチャイズとは違った「バッハグループ」という互助システムが構築されていました。
カフェ・バッハが中心となり世界各地の珈琲豆を独自購入し、その豆を「バッハグループ」の系列店に卸売りするというシステムです。
また系列店の店主たちは、田口先生の指導の元、焙煎技術を向上させたり、珈琲豆の原産国(主に南米など)の現地視察に帯同したりしていました。私の上司も田口先生と共にペルーの珈琲農場に視察に行っていました。
修行を申し込む人達が続出
当時はそのような活動をしている珈琲店は珍しく、カフェ・バッハはコーヒー業界では超有名店、田口護先生は超有名人となっていました。
そのため、一流調理師専門学校である辻調理師専門学校の卒業者や、脱サラ開業希望者など様々な人達から、修行のために働かせてほしいと申し込みが殺到していました。
あまりにも修行申し込み者が多く、後がつかえているので、1人につき修業期間は6カ月までと制限し、修行申し込み者を受け入れていると当時は耳にしました。
東京珈琲四天王のひとつ
30年前には、珈琲のオーソリティと言えば、カフェ・バッハの田口護先生というのが常識でしたが、「スペシャリティコーヒー協会」が台頭してきた現在では、美味しいコーヒーがあちらこちらで飲めるようになりました。
それでも、カフェ・バッハは「東京珈琲四天王」のうちの一つとされ、現在でも珈琲超有名店として、知る人ぞ知る店となっています。
- カフェ・ド・ランブル(銀座8丁目)
- もか(吉祥寺):閉店
- カフェ・バッハ(南千住)
- 珈琲道場 侍(亀戸)
「東京珈琲四天王」とは、上記の四つの珈琲店のことを指すようです。
カフェ・バッハの外観
カフェ・バッハを探して道を歩いていくと小さな看板の下にたくさんの人だかりがあったので、すぐにそこがカフェバッハだと分かりました。
外観は昔ながらの喫茶店風で、人だかりがなければ見過ごしていたかもしれないくらい地味な外観です。
店の外には行列に並ぶ人のために丸椅子が4つ用意してあり、店内にも待合席が2席ありました。
山谷のドヤ街の真ん中の何の変哲もないお店に人だかりができているので、道行く人達も何事かと、店内をじっとのぞき込んでいました。
カフェ・バッハの店内
カフェ・バッハの店内は撮影禁止です。ただし、着席した席や飲食物の撮影は可能だと店員さんが教えてくれました。ですから、これらの店内の様子はカフェ・バッハの「パンフレット」の画像を撮影して掲載しています。
奥行きのある店内の奥左側にはカウンターがあり、珈琲のオーダーが入ってから豆を挽き、ハンドドリップしてくれます。右奥には焙煎機があり、夫が初めて見る焙煎機に驚いていました。
カウンターの後ろには、原産国の違う珈琲豆が数十種類、違う焙煎度合いで焙煎され、並べられています。
外観同様、店内の席も昔ながらの喫茶店風の佇まいです。
椅子の背もたれにも「Bach(バッハ)」の文字が彫り込まれています。
カフェ・バッハの珈琲
カフェバッハの珈琲豆は世界各国から輸入されており、各国の豆の特徴に合わせた焙煎度合いで焙煎されています。
カフェバッハでは、超深煎りのイタリアンローストから、超浅煎りのライトローストまで、各珈琲豆に一番合った焙煎度合いを適応しています。
私は深入りの苦味とコクのある珈琲が好きなので、インディアというインドの珈琲をいただきました。私はバッハグループで働いていたので、バッハグループの全ての豆の味を知っています。
インディアやペルーは味に苦味やコクがあるだけでなく、独特の香りを持っているので、私は好んでインディアを飲んでいます。
カフェ・バッハの食事
カフェ・バッハはコーヒー専門店なので食事は置いていません。小腹が空いている場合はトーストやケーキ、焼き菓子があるので、そちらを注文することをおすすめします。
夫は軽食を食べたかったようで、トーストを注文しました。トーストには塩・胡椒が添えられていました。夫が言うには、「塗ってあるのは無塩バターで、塩コショウで味付けをしてくださいという意味ではなかろうか?」とのことでした。
カフェ・バッハのメニュー
カフェバッハのメニューは案外分厚く、ストレートコーヒー、アレンジコーヒー、トーストなどのメニューが掲載されていました。
ターキッシュコーヒーセットなど、アレンジコーヒーと焼き菓子のセットなどもありました。自宅で飲めない手の込んだコーヒーを飲みたいという方、映えるコーヒーをSNSに載せたいという方は、アレンジコーヒーを頼んだほうが良いかもしれません。
ストレートコーヒーのメニューは以下の通りです。上が深煎りコーヒー(イタリアンロースト)で、下に行くに連れて浅煎りになっていきます。
⇑深煎り
- イタリアン・ブレンド
- インディアAPAA
- ケニアAA
- エチオピア・シダモW
- マラウィ・ヴィフヤ
- ペルー・エルバルゴ
- バッハ・ブレンド
- スマトラ・マンデリン・タノバタック
- コロンビア・マタレドンダ
- グァテマラ・コンポステラ
- パプアニューギニアAA
- タンザニアAA アサンテ
- マイルドブレンド
- パナマ ドンパチ ゲイシャ ナチュラル
- コスタリカ PNグレースハニー
- パナマ ドンパチ ティピカ
- ニカラグアSHG
- イエメン・モカ ハラーズ
- ソフトブレンド
- ブルーマウンテン No.1
- ブラジルW
- ハイチ パプティスト
⇓浅煎り
まとめ
珈琲業界のオーソリティと呼ばれるカフェ・バッハと田口先生。30年前も勤務先の本店ということで、地方都市から東京のカフェ・バッハまで足を運んだことがあります。まだその当時、カフェ・バッハは「知る人ぞ知る」お店だったので、現在のように行列のできるお店ではありませんでした。
田口先生に何度もお会いして、いたく褒められた体験、毎日珈琲の香りに包まれて働いていた20代の思い出、様々な思いが錯綜し感慨深い気持ちになった、カフェ・バッハへの来訪でした。
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